博多駅の紅葉スポット楽水園

博多区

12月も紅葉狩りが楽しめる博多の穴場スポット「楽水園」は明治時代の博多商人で茶人でもあった「下澤善右衛門親正・しもざわぜんえもんちかまさ」が、住吉に建てた別荘跡地に作られた日本庭園です。平成7年・1995年に開催された夏季ユニバーシアード福岡大会において海外から参加された選手および大会関係者の方々に日本文化を紹介する施設として、福岡市によって整備されたのが運営の始まりです。ユニバシアード終了後は市民に開放され、現在まで26年間にわたって多くの皆様に親しんでいただいております。

楽水園の見どころ

楽水園博多塀

小さな日本庭園ですが多くの見どころがあります。
まず「楽水園」は「博多塀」で敷地を囲んでおりますが、それは日本文化を紹介するにあたって博多らしさを添える事を大切に考えているからです。
「博多塀」は安土桃山時代の博多商人を代表する島井宗室の屋敷跡に残されていたものを参考に復元しています。
戦国時代の戦で焦土と化した博多の町から拾い集めた割れた瓦や焼け石を、塀の壁に埋めこんで再利用した博多独特の築地塀です。

水琴窟

水琴音

また「水琴窟」も見落とせません。「水琴窟」とは蹲の下の土の中に陶器のカメを逆さに埋め込んで、水をためて人工的に作りだしたミニ地底湖の内部に、水滴をおとして反響音を楽しむものです。
地中からかすかに響いてくる音は大変美しくは神秘的です。
安土桃山時代から江戸初期にかけて活躍した小堀遠州が考案したものと伝わっています。

「楽水園」が作られる元となった下澤善右衛門親正の別荘にあった茶室を復元した数寄屋造りの茶室を「楽水庵」と命名し公開しています。本格的な茶室に入室できる機会はそう多くはないと思いますので、ぜひスタッフにお声がけいただき見学なさってください。

日本庭園を散策

楽水園庭園
茶室専用の庭「露地・ろじ」を体験できる事も楽水園の特別な楽しみの一つです。
露地は茶道を学んでいる人以外は滅多に立ち入ることができない場所ですが、「楽水園」では気軽にどなたでもご散策いただけます。
深山幽谷のごとく美しい緑の苔におおわれた、「市中の山居」の風情を堪能なさって下さい。

入り口の表門から続く緑のトンネルのようなアプローチも素敵です。
初夏には木漏れ日に包まれて歩くことができとても気持ちが良いです。
またこのアプローチにはビスタという西洋の庭園景観手法が用いられ左右対称の景観となっています。

しかし日本庭園は左右対称を好みません。そのままでは日本庭園らしからぬ設えです。
そこで、アプローチの竹垣や敷石を「雁行・がんこう」と呼ばれる日本独自の左右非対称に、ジグザグ線を描くデザインを採用し日本庭園にふさわしい景観に昇華させています。
日本庭園は思いのほかインターナショナルです。
「楽水園」のアプローチは国際都市福岡の日本庭園にふさわしい設えだと自負しております。

これから秋に向けて 見頃を迎える植物としては何と言ってもモミジ!
「楽水園」には「イロハモミジ」が多く植栽されております。
「イロハモミジ」は、赤・オレンジ・ピンクなどの優しく繊細なグラデーションで色づくことが特徴で、
11月にはあらかた見頃を迎え園内は美しくは彩られますが、「楽水園の」紅葉が最も美しいのは
都市温暖化のせいもあって実は12月の初旬頃なんです。
12月ともなりますと皆さんクリスマスに気持ちが飛んでしまうのか、この時期は意外と空いております。
12月初旬の楽水園は人混みを気にせず遅めの紅葉狩りができる穴場的な紅葉スポットなんですよ。

「楽水園」では大人1名様100円、お子様50円の入場料をいただいております。
受付窓口でお支払いをお願いします。またマスク着用でお願いしております。
茶室なども茶会や催し物でお借りいただけます。使用料金などにつきましては
ホームページにも記載しておりますが、詳細につきましてはお電話でお問い合わせ下さい。

「楽水園」アクセス方法

福岡市博多区の住吉 JR博多駅より徒歩12分ほどです。
西鉄バス「TVQ前」バス停下車徒歩2分。
同じく西鉄バス「駅前四丁目」バス停下車徒歩7分です。
お車でお越しの際はコイン式の専用駐車場がございます。駐車時間は朝9時~夕方5時まで。
お車を駐車場に停められたあとで楽水園受付窓口にて300円でコインをお求めください。

歴史発見

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福岡県各地を歩いて歴史の一歩奥へ掘り下げて史実なりを紹介しています。歴史に興味があって始めた仕事も気が付けばかなりの年数が経っており、それならとブログや動画にして、後世の何らかの役に立てればと厚かましくも思っています。

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