愛宕神社は、福岡県における最も古い歴史を持つ神社の一つであり、その起源は西暦72年、十二代景行天皇の時代にさかのぼります。
寛永10年(1633年)福岡藩2代藩主・黒田忠之は、国中に愛宕社がないので、家臣の花房次左衛門(つぎさえもん)、木村太左衛門に命じて、山城国(やましろのくに・現在の京都府)から、愛宕権現を迎え入れる勧請(かんじょう)をして祀ったのが愛宕神社の始まりです。
元禄14年(1701年)には正面の南側に新道をつくり、石段を設け、鳥居も立てました。神社のふもとには参拝客の茶店、酒店もできました。この茶店は、元禄2年創業で現在も神社入口に建っている岩井屋のようです。岩井屋は参拝客相手の旅館でしたが、廃業後はこの茶店部分を残して現在に至っています。
もちろん、餅が好きな私は、岩井餅を買って帰りました。
江戸時代以後は、鷲尾山の名はすたれ、愛宕山、愛宕様の名で親しまれるようになり山は愛宕山と呼ばれるようになった。
愛宕山は「初日の出」の名所としても知られ、「初詣縁起大行列」が出来、正月3ヶ日には70万人もの参拝があるなど、福岡県内随一の参拝者数の神社です。
また、山田洋二監督、高倉健の主演映画「幸せの黄色いハンカチ」のロケ地にもなりました。
1901(明治34)年、「鷲尾神社」と「愛宕神社」を合併し「鷲尾愛宕神社」となりました。
平日に参拝したので巫女さんに説明を聞きながら、参拝記念に、年甲斐もなく「御朱印」をいただきました。開運、長寿、商売繁盛とくに、酒、煙草などの禁断の神として評判が高く、月詣りの信者も多くなり、昭和2年(1927年)には、地元の旅館オーナー結城儀郎(よしろう)さんが、日本で初となる宙づりロープウエイを設置されました。