姪浜の鷲尾愛宕神社がある愛宕山上に昭和2年(1927年)には、地元の旅館オーナー結城儀郎(よしろう)さんが、日本で初となる宙づりロープウエイを設置されました。
実はロープウェイです
空中に渡したロープに吊り下げた輸送用機器に人や貨物を乗せ、輸送を行う架空索道(かくうさくどう)式のロープウエイで現在の「明治通り」愛宕下から「愛宕神社」の境内地の丘の上までをおよそ2分で結んでいた。車体は8人乗りの箱型の2台で、窓からの景色や物珍しさから、参拝者、、修学旅行の学生、観光客などで賑わっていました。
現在、神社入口に立っている案内板には「愛宕山ケーブルカー跡地」とありますが、一般にいうケーブルカー(鋼索鉄道)ではありません。ロープウエイが正しい呼び方ですが、当時はケーブルカーで親しまれていたのでしょうね。
戦時下に入り、従業員の徴兵やロープ・車体の金属回収などから1943(昭和18)年に姿を消したのです。
山上駅跡は2017(平成29)年に発掘、整備されましたた。写真は乗降場跡です。この山上駅跡の場所は、「鷲尾城」跡でもあり、近年まで、この城が「元寇(げんこう)」の後、鎌倉幕府が設けた九州の防衛拠点「鎮西探題」の「探題城」と考えられていますが定かではありません。